AI時代到来!! 君はリーバイ・ストラウスになれるか??

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2017年2月7日、MIT Technology Review(マサチューセッツ工科大学のメディア)に衝撃的内容の記事が掲載された。

At its height back in 2000, the U.S. cash equities trading desk at Goldman Sachs’s New York headquarters employed 600 traders, buying and selling stock on the orders of the investment bank’s large clients. Today there are just two equity traders left.

Automated trading programs have taken over the rest of the work, supported by 200 computer engineers.

簡単に要約すると「ゴールドマンサックスのトレーダーは2000年に600人いたが、AIに仕事を奪われて今は2人しか残っていない。その代わり200人のコンピュータエンジニアがサポートしている」。

世界有数の頭脳が集まる超一流企業のゴールドマンサックス。しかしながら、AIは容赦なく彼らを用済みに。「あのゴールドマンサックスの社員がAIで用済み?じゃあ私は?」と考えたビジネスワーカーは多いはず。日本でもメガバンクで3万人以上の人員削減が話題に。

2016年6月10日に発表された経済産業省の「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、2019年をピークにIT関連産業人口は減少に向かい、2030年には約59万人程度まで人材の不足規模が拡大するとのこと。日本の数年先を行くアメリカでは、シリコンバレーで働くエンジニアの平均年収は3,000万円を突破し、アメリカンドリームを夢見て世界中からITスキルを持った人々が集まっています。

「私もITスキルを身に付けて、破格の給料を貰いながら働きたい!」と考える人はこれからもますます出てくるでしょう。しかしこの状況、一攫千金を夢見たゴールドラッシュと似ていると思うのは私だけではないはず。

19世紀のゴールドラッシュ

1848年1月、ジェームズ・ウィルソン・マーシャルがアメリカン側沿いで砂金を発見。金発見の噂はたちまち広まり、アメリカ全土および海外から文字通り一攫千金を夢見る者達が押し寄せるゴールドラッシュとなり、その年にちなんで彼らはフォーティーナイナーズ49ers=49年の人達)と呼ばれた。(なお、当時鎖国中であったにも関わらずゴールドラッシュに加わった日本人がいる。その名は捕鯨船員として働いていたジョン万次郎であり、帰国資金を稼ぐためだったという。)

ゴールドラッシュの話題で必ず挙げられる人物が二人いる。一人はサミュエル=ブラナン。ブラナンは金発見を確認した後、金探鉱用の小売店を開業するとともに、金を入れた小瓶を見せながら「川からゴールドが出た!」と叫んだという。彼はゴールドラッシュを予想し、金を掘るために絶対に必要な資材であるバケツとスコップを買い占め、原価の100倍以上で売り捌き巨額の富を得た。(しかしその後、鉄道、リゾート経営など事業を多角化して破産。)

もう一人はジーンズブランドで誰もが知る「リーバイス」の創業者リーバイ・ストラウス。ストラウス家はゴールドラッシュに沸くサンフランシスコで織物ビジネスを始めることに決め、ファミリーの代表としてリーバイが選ばれた。彼は船に色んなものを持ち込み、ほとんどの商品を捌くことが出来たが、唯一売れ残ったのがテント用の汚い帆布。どうにかして売ろうとしてもなかなか売れず途方に暮れるリーバイだが、市場で品薄になっているのがズボンであることを知り、その頑丈なキャンバス地でオーバーオールを作ったところこれが大ヒット。採掘の仕事は過酷であるため頑丈な作業着は飛ぶように売れ、リーバイ・ストラウスは金を採掘することなく大金脈を掘り当てた。

新たなゴールドラッシュの幕開け

アメリカの一部地域で発生した19世紀のゴールドラッシュ。21世紀のゴールドラッシュは当時とは比較にならない巨万の富を築くチャンスが転がっている。これから起こるビジネスの潮流を予想し、成功するかどうかはあなたの行動次第。

「君はスコップやバケツを買って金鉱山に行くのかね?それとも君はリーバイ・ストラウスになれるかね?」